推理一覧

バッカスメンバーの普段の生活を材料にしたフィクションです。
• 登場人物がバッカスメンバーであるとは、必ずしも明確には述べていないつもりです。
 

５　髭の高笑い（家庭編）

 
妻は、テーブルを挟んだアキラの目を見つめながら、少し口を閉じてみた。
妻の口ばかり見つめているアキラの視線が気になって仕方なかったからだ。

• • 今日のアキラは、おかしい

妻はそう感じていた。

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アキラは、思い出していた。
夕べ、あの唇と別の唇が、アキラの腕に触れて熱い余韻を残していた。名残りの口紅の後を愛おしみながら、アキラは、何度もその情景を思い返し、ひとり余韻に浸った。

• 愛されていたのかもしれない。

アキラがそう思ったとき、ふと、１０番の嫉妬する顔も思い出してしまった。
 
アキラは、嫉妬に満ちた四元との会話を思い出す
１０番は言った

• 本当ですか？　本当に口紅がついているんですか？
• いつ付いたんですか？

アキラは、これに答えた

•  ゲーム中にね

 庶務２からの報告

•  左上腕の内側肩部から５センチの箇所に、くっきりとした口紅後があり
• ユニフォームには、他にもその痕跡を指摘することは可能である。

１０番はこう言った

• きっと洗濯しないんでしょうね、塩見先輩

 
世界一俺は幸せ者だ、そう思いながら、アキラは、高笑いとともに、ユニフォームをバッグに仕舞い込んだ（これは、目撃に基づく実話）。
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帰宅したアキラは、家族の誰にも言ってはいない。もちろん、洗濯もしていない。（2004.6.12）
愛を歌に昇華したい人へ
試合結果　E45