推理一覧

バッカスメンバーの普段の生活を材料にしたフィクションです。
• 登場人物がバッカスメンバーであるとは、必ずしも明確には述べていないつもりです。

 10 棒倒しサッカー

 
2020年12月6日、新横浜(芝)で、バッカスの紅白戦とヤタガラスのガチンコ国際試合が開催されるのに先立ち、余興として実施される予定の棒倒しサッカーを紹介する。
この競技は、サッカーと棒倒しをミックスした競技で、グラウンドのある新横浜運動公園を思う存分使うために編み出された競技で、試合開始は、10時30分、グランド脇の金網の前に選手が整列した。
白黒組11名とオレンジ組11名は、それぞれ水木と田口の各キャプテンを囲み戦術を練っていた。
 
試合開始に先立ち、啓子さんがグラウンド中央にボールをセットし、笛が吹かれた。
各チームから3名がグラウンド内にダッシュし、まずGKとDFのポジションに駆け込んだ。これが、棒倒しサッカー定番のスタートポジショニングだ。
残りの8名は、グラウンドの周囲にある1.8キロのランニングコースに向け出発した。
先頭を短距離得意の白黒三上とオレンジの千葉猛然とダッシュ。しかし500メートルを過ぎると、二人は急に歩き出し、うしろから小走りの四元も追いついてきた。
 
先頭グループは、白黒の森と大悟、オレンジの本多と小野駿に変わると、4人は競いながらグラウンドに突入。
ここで、チームキャプテン白黒の水木とオレンジ田口の作戦の違いが明らかとなった。
 
白黒の森と大悟はすぐにFWの位置に走り込むと、オレンジの本多、小野駿はDFの位置に入る。
オレンジはGKの桝井とともに田口と山口が守備についていたので、合計5名で森と大悟の動きに対応した。これではさすがの白黒も攻めきれない。
しばらくすると、後続組が戻ってきた。
白黒は一斉に全員がFWに加わり、攻め始める。
オレンジは全員がDFになって守り始める。
狭い地域での攻防は膠着状態
すると、こぼれたボールを拾った小野駿が、がら空きの相手陣に猛然とダッシュ。本多がこれに併走し、西脇が守る白黒ゴールに向かった。
試合開始から10分間DFの位置に立ち尽くし、悴んだ手に息をかけながら世間話に興じていた白黒DF2名は、これを見逃した。
本多のシュートはゴールネットへ届いた。
 
オレンジチームはこれを見て、勝利の雄叫びを上げようとグラウンドを見回した。
そして、本多の得点が認められないことにすぐに気づいた。


本多が得点した時、国際審判の小野が、神経痛の足を引きずって、まだ1.8キロの周回コースを走っていた。
審判不在の得点は認められない。これは鉄則だ。
 
結局、小野が戻ると、そこから、0対0のまま普通の紅白戦が始まった。
 

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  • 10 四元
  • 61倉田
  • 14石原
  • 09飯島
  • 17石川
  • 02赤羽
  • 15レイ
  • 07山口
  • 18小野
  • 21泉谷
  • 08水木
  • 55太田
  • 11大久保
  • 22本多
  • 20庭野

  • O50
  • 24西脇
  • 49仁科
  • 28小田切
  • 30田口
  • 39青木
  • 42千葉
  • 06大弓
  • 36中田
  • 32松田
  • 26宮前
  • 51浅川
  • 33市川
  • 29堀田
  • 44友利
  • 38ミキ
  • 45鈴木
  • 25森田

  • 040
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  • 48後藤
  • 31栗子
  • 34森
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  • 37苅谷
  • 40桝井
  • 23若井田
  • 35自然

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