推理一覧

バッカスメンバーの普段の生活を材料にしたフィクションです。
• 登場人物がバッカスメンバーであるとは、必ずしも明確には述べていないつもりです。

 7 犯人捜し(捜索編:実話)


状況

試合も終盤にさしかかってきた。得点は1対1。
試合の流れは、我々がこのまま守りきって引き分けで終われるか、それとも猛攻を続ける相手チームに逆転されるか、というように相手チームが圧倒したゲーム展開になってきた。
我々DF4人は、引いて必死に守り続けた。しかし、引いていたのはDFだけで、頼みのMFは、我々の悲鳴をわざと聞き逃し、遠い位置から眺めていた。
一言ここで言っておく。ばかやろー
 
ペナルティエリア内の混戦で、4人のDF(山口、四元、赤羽、武田)は、何度もボールに向かってこう口ずさんだ。出て行け 


あるシーン

いつもの混戦がペナルティエリアの中で、また始まった。
ボールは何度も弾むと、何人かのDFが揃って大きくジャンプした。ところが、ボールは空中で不自然な動きを見せ急に角度を変えた。
ボールが誰かの手に当たり、その軌道を変えられた。 
DFの誰か。
我々DFは紳士だから、すぐに全員が手を挙げ、ハンドを審判にアピールした。
我々DFは紳士だから、真相の追求こそサッカーの目的だと確信していた。
主審が逡巡するのを逃さず、今度は、大きく叫んだ。

  • ハンドでPKです 

そして、笛が鳴った。
さらに我々は、誰がハンドを犯したかを探し、お互いがお互いを疑りあって、

  • お前が臭い 

と、指さした。
我々DFは、少し紳士だから、試合終了後3時間迄、必死で犯人捜しをやるのである。 

自供

相手チームのPKのキッカーがペナルティマークに立つ。
我々DFはペナルティアークの周りに集まる。犯人捜しの相談のためだ。誰かが言った。

  • 「お前だろ?」
  • 「白状しろ」
  • 「いや、○○番が臭い」 

と我々は議論を続け、おしゃべりにふけった。
たぶん、PKのキックの瞬間だったろうか。とうとう四元が言った。

  • 俺です。臭いのは。ごめんなさい。 

犯人が見つかった安堵感が、我々DFの胸を満たした。
でも、PKが決まったかどうかまでは気にしていなかったので、確認できなかった。


真相 

四元は、PKの瞬間、ペナルティアーク付近で屁をして、自発的に謝罪した。
もちろん、ハンドも当然彼の仕業だった。 
我々DFは紳士だから、自白した臭い同僚を、決して追いつめない。だから、サッカーの真相はいつも闇の中に消えて行くのである。

  • O60
  • 13塩見
  • 10 四元
  • 61倉田
  • 14石原
  • 09飯島
  • 17石川
  • 02赤羽
  • 15レイ
  • 07山口
  • 18小野
  • 21泉谷
  • 08水木
  • 55太田
  • 11大久保
  • 22本多
  • 20庭野

  • O50
  • 24西脇
  • 49仁科
  • 28小田切
  • 30田口
  • 39青木
  • 42千葉
  • 06大弓
  • 36中田
  • 32松田
  • 26宮前
  • 51浅川
  • 33市川
  • 29堀田
  • 44友利
  • 38ミキ
  • 45鈴木
  • 25森田

  • 040
  • 50遠藤
  • 48後藤
  • 31栗子
  • 34森
  • 16三上
  • 37苅谷
  • 40桝井
  • 23若井田
  • 35自然

  • U40
  • 19駿介
  • 69山階

  • レジェンド
  • 総監督
  • 大川
  • TD
  • 武田
  • 大木
  • 手島
  • 藤田
  • 古村