考察
サッカーの概念を用いて、あらゆる社会的事象を分析・認識しようとする試み
21 GEXにフェイクは通じない(仁科の箸技について)
ヘッドコーチのGEX(水木)は、視野を広く持って、付近を眺めていた。
(リアル)
彼は、ルールに違反した者に対しては、厳しい指導をすることで知られていた。だから、それを知っていた大和や千葉は、GEXの定めた練習ルールに従って、順番を待っていた。そんな中、仁科の順番となった。仁科は前に出ると、舞台中央で、細かな動きを始めた。
その動きは後の歴史家からは芸術的と絶賛されるようになるかも知れない。
ともかく、退場しようとする仁科の背後に向かって、GEXの笛が吹かれた。仁科の動きはその場で制止された。
GEXの的確な笛を聞いた参加者の一人は、「2枚ある」と叫びだし、会場は騒然となった。
仁科は最初何か言い訳の仕草を見せ抵抗していた。
しかし、GEXは、仁科の言い訳を無視し、その右手の動きを止めた。そして、GEXは、身悶えする仁科を横目で静止しながら、仁科が右手で隠し持つ持ち物を厳しくチェックし始めた。
GEXの指摘と調査の結果、とうとう「3枚ある」ことが我々参加者の目にも明らかにされた。ここに至り、仁科の重大なルール違反は公にされ、同時にGEXの視野の広さも実証された。
仁科は思い知ったに違いない、「GEXに、フェイクは通じない。」
(プロローグ)
2008年6月7日、秋のバッカス海釣り大会の下見を兼ね、GEX実行委員長を先頭に、赤羽、小野、大和、千葉の5名の面々が、早朝5時15分から大倉山に集合し、八景の新修丸に乗り込んだ。
そして、カサゴを合計87匹釣り上げた。特に、大和は大物を釣り上げかつ数でも初心者グループトップに立つなど活躍した。なお、トップ賞(最初に釣果を得た人)は千葉だった。
この日参加できなかった井村から
- • 残念なことに参加できませんが、釣りを趣味とする者の所持品に関する注意として
- • ラジオペンチ 吊ったサカナが針を飲み込んだときに使用します。
- • タオル(古布でも構いません)
- • 長靴 お持ちでない方は、濡れても良いようなスニーカー等がよいでしょう
- • 一番重要な点として、わからないことは船長に聞くという事です
- • 注)船長を呼ぶときに“お兄さん”“おじさん”そして絶対に“運転手さん”はやめましょう! たぶん口を聞いてもらえなくなります。
という具合に、的確なアドバイスもあった。だから、参加者は、「船長」という言葉を何度も口ずさみながら船に乗っていた。
午後3時には釣りは終わり下船した。その間には、西脇のように、「お土産を期待しています。」というメールが流れ、釣果を持参してのろまに午後6時に集合することとなった。
のろまには、釣り船参加者家族以外にも、仁科、西脇 、塩見、若青木、柳なども集まり、マスターはこのカサゴを、煮付け・唐揚げ・刺身に変身させ、年功序列に従い試食が続いていった。
特に、刺身は、25センチ以上の大型カサゴにしか許されない貴重品だった。だから、刺身は、塩見料理長(この日は主賓)の来所するまでは、ひとり一切れの、試食のみが許されるという厳重な扱いを受けた。
GEXは、味わう試食の順番を指定し、箸の動きにも注文をつけ、コーチとして厳しく指導した。
一人、一回に一切れずつ、その指導の厳格さが発揮されたのが、先ほどの陰謀の発覚を場面だった。
その場面を再現しよう。
仁科は、テーブル中央に据えられた大皿を睨むと、巧みな箸捌きで大葉と刺身を重ね合わせ、恰も1枚の刺身とその他大勢のツマという芸術品を作り出してGEXの目を眩まそうとしたのだった。
しかし、視野の広いGEXは、仁科のこの奇策を見逃さず、すかさずプレーを止めて警告した。
広い視野があれば、サッカーを美味く味わうことも可能だ。
(2008.6.8)
- O60
- 13塩見
- 10 四元
- 61倉田
- 14石原
- 09飯島
- 17石川
- 02赤羽
- 15レイ
- 07山口
- 18小野
- 21泉谷
- 08水木
- 55太田
- 11大久保
- 22本多
- 20庭野
-
- O50
- 24西脇
- 49仁科
- 28小田切
- 30田口
- 39青木
- 42千葉
- 06大弓
- 36中田
- 32松田
- 26宮前
- 51浅川
- 33市川
- 29堀田
- 44友利
- 38ミキ
- 45鈴木
- 25森田
-
- 040
- 50遠藤
- 48後藤
- 31栗子
- 34森
- 16三上
- 37苅谷
- 40桝井
- 23若井田
- 35自然
-
- U40
- 19駿介
- 69山階
-
- レジェンド
- 総監督
- 大川
- TD
- 武田
- 大木
- 手島
- 藤田
- 古村