9 大倉山交響曲
飯島自宅 1998年7月下旬
ある時、9番飯島から、こんなメールがメンバーに届いていた。
合宿を前の心境を語るこのメールには、複数の主題が混じり合い、サッカー中年の心理分析には必須の材料を提供している。そして、その緩慢なテンポの中に脈打つ芸術性は、もしかしたらFWとしての適性に関係するものかも知れないので、記録に止めておく。
-
7月の異動で休みが日・月になりました。したがって土曜日は仕事日です。そこをなんとか有給をとって合宿参加をねらっていましたが…。
うちの職場は8月スタートだったので非常勤職員の切れ目が7月31日になります。何人か辞め、何人か8月1日採用で初日です。
本日のミーティング議事録
私「どうだろう、俺、8月1日有給もらえるかな?」
若手「だいじょうぶじゃないすか、なんとかなりますよ」(エッ、ホント)
古手「でも、Cさんは8月はいないのよ、代わりの人も4日からよ、誰かが代わりに入らなきゃならないでしょ」(ギェ、そうだった)
中手「そうだ、非常勤のあの人もこの人も7月31日で終わりでしょ。新しい人が1日から来られるかどうかはっきりしてないじゃないの。どうなっているんですか」
私「確かに1日に来られない人もいるようです。」
中古手「新しい人に誰が指示を出すんですか! それでも足りない人手をどう確保するんですか?」
古中手「7月31日で辞められる人を8月1日で辞めてもらうことにしたらどうでか」
というぐあいに話は私の問題から、8月1日の非常事態の話に移ってしまいました。
こんな中で誰かに「ところで何故休むんですか」と質問されたら何と答えられるでしょうか。
ごめんなさい。別に謝る必要もないのかもしれませんが、皆さんがレベルアップしている最中、私は黙々と仕事をし、新しい非常勤職員にオリエンテーションをし、「今日なんかあったんですか」との問いに「いや、別に」と顔面をひきつらせながらお仕事に励むことになりました。
ううう、なんて悲しいんだ。
-
(解説)
この曲は、変ロ短調の曲でありますが、決してチャイコフスキーのような曲奏ではありません。合宿に参加できない飯島の悲哀を表現した大倉山では有名な曲です。
まず序章では、かすかな期待を込めながら、ドキドキした思いも抱いて演奏しなければなりません。もしかしたら、参加できるかな〜という甘い期待を抱いて。
そして、中盤からは、クレシェンドが続き、最後になって、フォルテシモの連続となって終わります。
え〜、え〜、え〜、やっぱりだめなの、
そんな誰にも通じないため息ともつかない呟きを、音と音の間に表現します。そして、通奏低音の響きは、仕事とバッカスの調和という永遠のテーマのモチーフを生かして、切ない響きを醸し出しています。
この曲をピアノ用に編曲したものも有名です。
ベートーベンのあるピアノソナタの第二楽章の主題に近い美しい曲奏です。
この曲は、左手の和音にときどき発生する仕事という不協和音と、右手が奏でる右ウイングというメロディの動きとをときどき交差させなければなりません。右手のポジションがフォワードのポジションと重なったときが、この曲のクライマックスとなっています。
- O60
- 13塩見
- 10 四元
- 61倉田
- 14石原
- 09飯島
- 17石川
- 02赤羽
- 15レイ
- 07山口
- 18小野
- 21泉谷
- 08水木
- 55太田
- 11大久保
- 22本多
- 20庭野
-
- O50
- 24西脇
- 49仁科
- 28小田切
- 30田口
- 39青木
- 42千葉
- 06大弓
- 36中田
- 32松田
- 26宮前
- 51浅川
- 33市川
- 29堀田
- 44友利
- 38ミキ
- 45鈴木
- 25森田
-
- 040
- 50遠藤
- 48後藤
- 31栗子
- 34森
- 16三上
- 37苅谷
- 40桝井
- 23若井田
- 35自然
-
- U40
- 19駿介
- 69山階
-
- レジェンド
- 総監督
- 大川
- TD
- 武田
- 大木
- 手島
- 藤田
- 古村