172 震災のあとで(YC&AC戦)石川100得点

日時:2011年4月18日
場所:YC&ACグラウンド(人工芝)
試合方法:20分 4本
試合結果:2対1(得点 駿介 石川)

試合実施まで

試合経過

第1セット 0対0

両サイドを使って攻め続けるYC&ACの展開は基本に忠実で、ボール支配でのYC&ACの優劣ははっきりしていた。石川のドリブルは、相手の長い足にひっかかり、なかなか攻撃の糸口も見えない。若青木は、何度もグラウンドに転がされ、その細い身体がこの日はさらに細く見えた。
それでも、チャンスはあった。ロングボールを入院明けの泉谷が胸でレイにパスしたときなど、バッカスベンチのサポーターは興奮した声をあげた。
そして、この日の水木の采配の冴えの一つは、10番をまず控えに置き、大きな声で叱咤激励を繰り返えさせたことだった。ベンチの声援だけでも、相手に勝ちたかった。
そして、やっとのことで、0対0のまま第1セットが終わる。全員疲労困憊。
第2セット 0対0
駿介が入り、少しマイボールの時間が出来るようになった。
右ハーフの赤羽へも、駿介や水木からパスが繋がり、ペナルティエリア付近まで持ち込んで、アーリークロスが何度か上がった。この位置を得意とする飯島や小野がこの日いれば、きっと松田や石原に繋がり、そして得点に繋がったに違いない。
第1,第2セットを通じ、GKをしていた三上は、後陣から大声を振り上げてメンバーを鼓舞していた。ファイトを全身に漲らせ、激しくゴール前に詰め寄せる巨体のFWと戦っていた姿は、まさしく大倉山の守護神だった。

第3セット

「GKをする若青木さんは、とても小さく見える」、この日のベンチにいるKのイニシャルをもつサポーターが、こう呟いた。相手チームのGKは、とても大きかった。ベンチでは、GKの体格の違いを教材にして、日本人の骨格の貧弱さについてサポーターがおのおの意見を述べあっていた。
そして、相手CKの時だった。左サイドから蹴られたボールは、見事な軌道でゴール前に来ると、これまた見事に軌道を逸らされてゴールネットに向かった。そして、この日の試合をイベントと確信する若青木は、これを見送り、相手チームの得点となった。
これを切っ掛けに大量失点に繋がるかも知れない、バッカスベンチではそんな不安が頭をよぎった。しかし、バッカスは中央から縦に素早く突破する戦法を使い、縦パスにうまく反応したミキなどは、何度かGKと1対1の勝負を繰り広げた。
ある時、ゴール前でフリーキックを得たことがあった。堀田が蹴ると見せかけ駿介が蹴ったが、これは逆を見たかった。堀田は生まれつきの役者だから、その瞬間バッカスベンチは、堀田に芸を見せろと叫んでいた。

第4セット

FWは、石川、四元、ミキがラインを作り、彼らへに縦パスを通すことだけに勝負をかけた。
相手ゴール前で少し混戦になりかけたときがあった。
ボールが押し返され、ペナルティアエリアをでたとき、そこで待っていた駿介は思いきり右足を振り抜くと、低い弾道のボールは、そのままゴールに入っていった。同点になった。
バッカスベンチは、その瞬間、YC&ACの雰囲気が固く一変したことを見逃さなかった。それまでも、身体的接触では吹っ飛んでいたが、さらに遠くに飛ばされることは確実に思えた。
ところが、その後のゲーム展開は、バッカスの執拗な守備と運の良さも手伝い、さらには、GKに入った松田の活躍もあり、一進一退となった。そして、バッカスは、3枚の頼りになる石川・四元・ミキの黄金FWに(よっちゃん、一応こう言っておきます。)ボールを集め、縦に素早く展開する攻撃パターンを繰り返した。最後には、とうとう中央付近のミキから左サイドの石川に渡り、角度の無い位置からの右足のシュートが決まった。これで、2対1の逆転、当然我々は、その後の数分間、彼らの巨体から逃げ回った。

身体的なハンディはあったか

全員で記念撮影を行い、固く握手も何度も繰り返した。彼らの温かく大きな掌に握られて危うく自分の掌を痛めそうになった。兎も角、これを観戦していた神林氏も、ナイスゲームと言ってくれた位、一進一退の、すなわちサッカーらしい中盤のあるゲーム展開で、それぞれが持ち味を出し合って戦った。
流石にパワーでは叶わなかった。闘争心と走力も彼らの方がバッカスを上回っていたかも知れない。
しかし、YC&ACには、実は身体能力では、マイナスのハンディもあったと思われる。高等動物の身長はどのくらいが限界かを試算したある本では、身体的機能の多機能化と身体損傷の危険性の少なさのバランスを元に計算すると、理想的な身長の限界を1.8メートルと算出していた。身長が高く体重が多ければ、転んだときに発生するエネルギーが高くなり、負傷の目安を示す(細胞の)分子のイオン化の絶対値が高まる、と記載されていた。そして、YC&ACのメンバーの多くは、1.8mを超え、転んだときイオン化発生率が高くなることは間違い無かった。
だから彼らは、転ぶことを恐れ、転ぶ前に我々を転ばすという類い希なる技を身につけたいるに違いなかった。
思い返せば、こうした身体ハンディの少ない若青木や庭野は、何度倒れても、直ぐに立ち上がれた。我々にも身体的アドバンテージがあったのだ、そう思いたい。 

試合後の反省

試合後のクラブハウスでは、レイと監督が相手メンバーと英語で歓談し、10番は、気合いと乾杯の挨拶だけで、彼らと歓談を繰り広げていた。そして、更に有志7名は横浜西口に繰り出し、試合の反省を兼ね祝勝会を開催した。
その時の話題は、

  • 「宮前がいなくてもバッカスは勝てる」
  • 「泉谷家は今夜はすき焼き、石原家はししゃもにマヨネーズ付」

そして、ミキが「原発の問題があっても、日本は何とか出来る、それぞれの立場で働いている日本人を信頼しようではないか」とい、メンバーを語り、生活を語り、社会を語った。
ひとりひとりの役割に徹したメンバーへの信頼が形になったとき大きな力が生まれる、というこの日の反省会の結論を胸に、我々は、いつの間にか店の赤ワインフルを飲み尽くしていた。
(2011.4.19)

 172  YC&AC戦 

    • 日時       3月5日
    • 場所       YC&AC
    • 得点       2対1
    • 得点者      駿介 石川

 

    • 参加者15名
    • 西脇
      四元 石原 石川 赤羽 レイ 泉谷 水木 庭野 飯塚
      若青木 千葉 松田 ミキ 三上 駿介
    • 平均年齢  48歳
  • O60
  • 13塩見
  • 10 四元
  • 61倉田
  • 14石原
  • 09飯島
  • 17石川
  • 02赤羽
  • 15レイ
  • 07山口
  • 18小野
  • 21泉谷
  • 08水木
  • 55太田
  • 11大久保
  • 22本多
  • 20庭野

  • O50
  • 24西脇
  • 49仁科
  • 28小田切
  • 30田口
  • 39青木
  • 42千葉
  • 06大弓
  • 36中田
  • 32松田
  • 26宮前
  • 51浅川
  • 33市川
  • 29堀田
  • 44友利
  • 38ミキ
  • 45鈴木
  • 25森田

  • 040
  • 50遠藤
  • 48後藤
  • 31栗子
  • 34森
  • 16三上
  • 37苅谷
  • 40桝井
  • 23若井田
  • 35自然

  • U40
  • 19駿介
  • 69山階

  • レジェンド
  • 総監督
  • 大川
  • TD
  • 武田
  • 大木
  • 手島
  • 藤田
  • 古村