34 さよならウォーカー(忘年会とウォーカーの手紙)(2001年12月23日)

日時:12月23日
場所:三菱化成グラウンド
相手:鴨一FC
結果:1対2

試合概要

  • 第1セット 4−4−2 0対0
  • 第2セット 3−4−3 0対1
  • 第3セット 4−4−2 0対0
  • 第4セット 4−4−2 1対0 得点者 石川
  • 第5セット 4−4−2 0対1

この日のグラウンドは、大綱小の横を少し広げた広さで、一部は凍結し、一部はぬかるむなど、グラウンドコンディションは重馬場のダートだった。だから、この日オレンジのユニフォームに袖を通したきれい好きの何人かは、泥がはねるグラウンドで体を使ったトラップを避けるという、それもそれなりに合理的なサッカーをしていた。
ウォーカー、大久保、石川のハーフ間でボールが繋がるとき、DFラインからは「美しい」というため息がもれることもあったが、サッカーはまだ採点競技となっていない。ゴールラインを超えなければならないのだ。
Walker 最後の試合は、敗戦に終わった。詳細をほとんど覚えていないのは、彼のプレーを追いかけながら、涙で目が曇っていたせいだ。(勿論、中年の記憶力にも限界はある)
この日の試合は、長い歴史の始まりに過ぎない。

 番外 Walkerはオレンジが似合う

Walkerは、中国北京から来た。
10番の英語を誤解したかどうか分からないが、2001年9月頃から、10番の紹介でバッカス中年と一緒に練習するようになった。
大久保とキック練習をしたときは、年長者の大久保に失礼のないように、蹴り足の足下に正確にボールを蹴り返した。だから、キック練習は途切れることなく延々と続いた。ミニゲームでは、塩見にパスを送り続けた。チームの雰囲気から塩見が重要人物であることを直ぐに理解したに違いなかった。誰も年功序列を英訳して伝えてはいないが、最初からこのメッセージは伝わっていた。
Walkerは日本語ができない。北京語と英語が得意だ。日本語ができない分、日本語しかできない我々と練習するときには、豊かな表情と正確なパスだけがコミュニケーションの手段になった。そして、このコミュニケーション手段は、時には言葉よりも豊かな情報を伝えてくれた。
彼の蹴るボールはアマチュアの軌道とは違った。だから、ただ者ではないと言う噂が立ったのも直ぐだった。彼を練習に誘ったのは10番。 

12月3日、鶴見側の河原で、芋煮会が開かれ、Walkerも参加した。

通訳は、年少の頃中国語を習得した許さんだ。時々は、古村令夫人も通訳に加わった。そして、10番が5センチカットに刻んだという芋と塩見の味付けによる鍋をつついたWalkerは、旨いという感想を笑顔で伝えてくれた。

12月22日、バッカスの忘年会

念願のグレイスホテルで正装で開催された。どうして、ホテルで忘年会が開かれたのか、参加者はその経緯を知らない。好膳の予約が取れなかったと言う理由もあった。
本当は、Walkerの参加を予定して、正装の本当は紳士なバッカスを見てもらうためだった。だから、通訳に美人北京語通訳手島令夫人までご臨席いただいていたが、残念ながらWalkerは欠席した。
忘年会の二次会は控えめに、午後11時でお開きとなった。「我々は、プロのアマチュアだから、試合の前日くらいは早く帰ろう」、と総監督が呟くのが合図だったが、参加者の本音は、明日Walkerと一緒に試合ができる興奮が帰宅を急がせただけだった。

12月23日、早朝7時30分にいつもの場所に集合した

Walkerは、サインボールを用意して試合参加者に揮毫を求めていた。いつになく参加者の集合も早く、その日の試合は、記念試合となるのに十分な雰囲気を漂わせていた。
試合では、Walkerは一人走り回り、見事なセンターリング・シュートとバッカスをプレーで鼓舞した。しかし、久しぶりに経験するフル規格のゴールネットは広すぎて、なかなか命中しないまま試合が終わってしまった。
これは、予定していない敗戦だった。
勝ち試合でWalkerを見送る予定でいた我々は、予定していた胴上げも10番の勝利の雄叫びも忘れてしまった。単なる中年でも、敗戦は頭の中を白くするのである。
でもWalkerは、勝利以上に我々がサッカーに求めているものを的確に見抜いていたようだ。

Walkerから寄せられた帰国のメッセージには、こう記されている。

中年になったWalkerと会うのが楽しみだ。
 

33 鴨一戦 

  • 日時       2001年11月23日
  • 場所       三菱化成
  • 得点       1対2
  • 得点者      石川
  • 参加者      20名
  • 武田 加藤 TD 本久 許 飯塚 ウォーカー
    赤羽 飯島 四元 大久保 石川 レイ 山口 庭野 ミキ 仁科 塩見 青木 泉谷
  • O60
  • 13塩見
  • 10 四元
  • 61倉田
  • 14石原
  • 09飯島
  • 17石川
  • 02赤羽
  • 15レイ
  • 07山口
  • 18小野
  • 21泉谷
  • 08水木
  • 55太田
  • 11大久保
  • 22本多
  • 20庭野

  • O50
  • 24西脇
  • 49仁科
  • 28小田切
  • 30田口
  • 39青木
  • 42千葉
  • 06大弓
  • 36中田
  • 32松田
  • 26宮前
  • 51浅川
  • 33市川
  • 29堀田
  • 44友利
  • 38ミキ
  • 45鈴木
  • 25森田

  • 040
  • 50遠藤
  • 48後藤
  • 31栗子
  • 34森
  • 16三上
  • 37苅谷
  • 40桝井
  • 23若井田
  • 35自然

  • U40
  • 19駿介
  • 69山階

  • レジェンド
  • 総監督
  • 大川
  • TD
  • 武田
  • 大木
  • 手島
  • 藤田
  • 古村