１７　監督と三上はじゃんけんした（１９９９年１１月７日）

 前回３対５敗戦したマイスと、まもなく再戦した。
• 第１セット　　３対２
• 第２セット　　３対３
• 第３セット　　３対０

第１セット　３対２　　　バッカスリベンジメンバー

• ＧＫ　　　　　総監督
• ＤＦ　　藤田　大政　１０番　金子
• ＭＦ　　許　　三上　会計　　飯塚
• ＦＷ　　　　　ミキ　会長

（ＴＤの指摘）

１０番の希望で、前回の敗戦チームのメンバーを中心にメンバー構成した。大政　金子以外は、前回のメンバーだ。中盤が作れず、ミキ、三上の個人技に頼った攻め。でもこれはいつもの通り。守りは、それなりに持ちこたえていたが、相手の第２陣が走り込んだ際のマ−クが甘い！！
特筆すべきは、大木の得点だ。
三上が右からＦＫ
ゴ−ル左の大久保へこぼれる、大久保はシュ−トするつもりであったという。ところが、蹴る０．３秒前に、右目に大木が映り、その抜群のポジショニングの良さを大久保は見抜いた。そこで、大久保は、バッカス恒例の「キーパーワンツー」即ち、「相手キーパーをポストに使ったワンツー」が閃いた、と本人は後に語っている。
そして蹴った。ＧＫにはじかれたボールは、勿論大木の足下に吸い込まれた。
ゴ−ル中央に詰めていた大木は、一瞬アウトサイドで押し込もうかインサイドで軽く当てようか迷った、に違いない。そして、インサイドを使い軽くシュートを決める。この時、大木は、この日の得点を決めるために生まれてきた運命を確信した。
くれぐれも言うが、大久保の蹴ったボールは、ワンツーであってシュートではない。 
２失点はされたが、デイフエンスが翻弄された訳でなく、目標は達成された。
 

２失点目の解説（ＴＤの指摘）

左サイドからのパスが相手ＦＷに通り、これをマークした四元が振り切られ、失点となる
しかし、これには以下のような異説がある。

• ゴール前の混戦で、キーパーのセイビングが遅かった（１０番評）。
• ボールが一回イレギュラーして、偶然のフェイントとなったため、四元がかわされた（加藤評）。
• 俺がいなかったから（２番断定）。
• いや俺がいなかったから（２０番強調）

 

第２　セット　３対３　　バッカスエリートメンバー

• ＧＫ　　　　　総監督
• ＤＦ　　飯塚　山之内　柳　大久保
• ＭＦ　　ミキ　三上　監督　山口
• ＦＷ　　　　　石川　芝田
 第一セットからは、６名もの交替
得点シーンをおさらいしよう。 
２点目は、完全にバッカスのスペイン語コンビ、ミキと石川の独壇場だ。石川は、ドリブルだけでなく、キラーパスの名手であることもこのセットで証明した。 
３点目は、それまで相手ＤＦの影に隠れていた加藤が、ダイレクトボレー。
 

（ＴＤの指摘）

これ以外にもシュ−トが枠を外れたが、ＧＫの中途半端な飛び出しや、小さいパンチングもあり、よく失点しなかったものだと安堵した場面もよくあった。この原因は、ＭＦのバランス特にストッパ−の柳も含めて全員が前掛かりになった為と、１ｓｔと同じく第２陣の走り込みに対するマ−クの甘さが主です。このセット相手の捨て身のスライデングと、こちらの守備のバランスの悪さが目立ったセットでした。

第３セット　３対０　

３点目のPKでの得点シーン。 
 ドリブル石川のペナルティエリア内での動きが、相手の反則を招き、そして、石川は大きなゼスチャーを伴って倒れた。すぐに、石川が受けたペナルティエリア内のファールに対し、ＰＫの笛が吹かれた。
ＰＫの笛を聞きつけ、そこに監督はやってきた。
それまで、シュートを尽くふけさせ続け、鬼のような形相。この顔つきで石川に聞いた。

• 「蹴る？」

こう聞かれて、「はい」と言えるような選手はバッカスにはいない。
石川は、「いいえ結構です。宜しくお願いします」と言ったとか言わなかったとか。
そこへ、この日の３点目を狙う若輩三上もやってきて、ボールをセットし始めた。不穏な空気が戸塚総合グラウンドを支配した。
そして、監督は、年期のこもった調停案を提示した。

• 「じゃんけんしよう」

勿論監督が勝って、そしてＰＫも決めた。
ＦＷは、こうでなければならない。そして、我が儘でも点を奪わなければいけない
 バッカスメンバーは、監督がなぜ監督かを、この時知った。